【4】あなたは、「総合的な学習の時間」における児童生徒の評価が適切に行われていると思いますか。以下の中から1つ選んでください。ただし、2と3と4を選んだ場合は、その理由も簡単に書いてください。
1.思う 2.思わない 3.わからない
4.そもそも、「総合的な学習の時間」の評価はできない
●結果と考察 総合的な学習の時間の評価の難しさ
わからないという回答が45%を占めた。調査が平成14年5月という時点であり、まだ実践前か実践がはじまって間もないからだと考えられたが、具体的な記述をみると、実際には内容や方法など評価そのものに関する理由が過半数を占めた。「評価規準や項目などのカリキュラムが未整備」という理由が36人、「」適切な評価かどうか困難または自信がない」という理由が35人、さらに「一人ひとりの見取りの難しさ」という理由が18人で、「まだはじまったばかり」や「継続中で成果として確認できていない」といった類の回答が31人に対して、断然多くを占めた。
ところで、注目すべきは、思わない23%とそもそも評価できない5%という結果である。思わないと回答した教師の中で、「カリキュラムが未整備」だからという理由が31人を占めたが、「一人ひとりの見取りの難しさ」や「適切な評価かどうか困難または自信がない」からという理由の教師は43人であり、総合的な学習の時間の評価の難しさをうかがうことができると考える。総合的な学習の時間はまだ新しく創設されたばかりであるが、今後適切な評価活動が工夫されていかなければ存続が危ぶまれる。設問【2】で、70%の教師が評価を実践上の課題にあげていることからも、評価はやはり最重要課題である。
以下に、そもそも評価できないと回答した教師の具体的記述について、主なものを紹介した。
○ 何をもって生きる力が身についたといえるのか。個々の興味関心はどこにあってどうしたいのか、 一人一人の把握は難しい。
○ 子供の良さを認めていければよい
○ 児童が自分の能力で精一杯やっているものを、評価することに疑問がある。
○ 生きる力を身に付けるためなので、必要ないと思う。
○ 生き方を評価できない。生きる力が身についたと感じても、それ以後継続するとは限らない。 問題解決学習については、他教科でいくらかできるだろう。
○ 表にあらわれてこなくても、内面が変化する場合があると思う。